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音楽界における新たな検定が登場!「ピアノ音楽技能検定」とは?

音楽界における新たな検定が登場!「ピアノ音楽技能検定」とは?

日本音楽協会は、音楽の新たな学びの機会として、「ピアノ音楽技能検定」をスタートさせることを発表しました。才能豊かな音楽家を育てるためには、早期に「ソルフェージュ能力」と呼ばれる、音楽の基礎を身につけ音楽能力そのものを向上させるスキルを訓練することが有効とされており、「ピアノ音楽技能検定」は、その音楽教育のベースとなる知識を積み上げることができる内容になっているのだそう。ピアノの他にも、ギターやベース、ウクレレなど様々な楽器の能力を査定する検定があり、ピアノ音楽技能検定と同時にスタートするのはバイオリンとフルート。今日は、その新しい音楽技能検定について徹底調査してみました。子どものピアノ 練習としても、音楽教育としても、今後新たな人気を博しそうな気がしますね!

もくじ

音楽技能検定で身につく「ソルフェージュ能力」とは?

「ソルフェージュ能力」という言葉は、あまり聞き馴染みのない響きですよね。しかし、「リトミック」ならば聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?ソルフェージュ能力はリトミックととてもよく似ていますが、根本が違う能力。簡単に言うと、ソルフェージュ能力では音楽能力そのものを向上させる目的がある一方で、リトミックは人間力やリズム感などの情操教育に使われることが多いのです。リトミックといえば、現代では幼稚園や小学校の音楽の授業でも気軽に取り入れているところも多いですね。音楽を使ってリズムを取りながら、感覚や音感を向上させるレッスンです。訓練というよりはレクリエーション・遊びに近いもので、期待できるのは「人間力の向上」。一方のソルフェージュ能力は、楽譜の読み方やピアノ 練習する技術など、音楽学校では必須科目となっている訓練を伴います。

「ピアノ音楽技能検定」って何をする?

ピアノ音楽技能検定で課される項目は主に以下。

  • 課題曲の演奏
  • 楽典(「音楽の文法」といわれる、音楽活動に必要な最低限の知識のこと)
  • 聴音(演奏されたメロディーや和音を頭の中で音楽記号に変換し、五線譜に書いていくこと)
  • 視唱(楽譜を見て、音程やリズムを正しくドレミで歌うこと)
  • リズム
  • 初見初奏(初めて見る楽譜を、その場で演奏すること)

このように、音楽教育のベースとなる知識をつけるのにうってつけの内容になっているのです。実技試験と学科試験の2部構成になっており、実技は暗譜による演奏で、すべてオンライン受検。学科試験は、指定の会場で行われるそうですよ。なお、実技試験があるのは1級と2級のみなのだとか。3級以降は学科試験のみということで、ここが受検者のレベルのボーダーラインの1つとなりそうですね。

レベルはどれくらい?

試験級は10~1級で、10級は音楽学習1年目程度とされています。1級になると、音大合格レベルにも相当するのだとか!文部科学省の後援認定も視野に入れており、いずれは音楽歴の1つとして履歴書に記載できるような位置づけを目指しているといいます。現時点では、2級から履歴書に記載することができるそうですよ。合格するまで何度でもトライできるというのも、受検者にとっては嬉しいポイントですね!また、気になる合格率は7080%とのこと。

大人も子供も受検できる?

ピアノ音楽技能検定は、音楽のエキスパートを目指している方から初学者、小中学生など幅広い年齢やレベルに対応しています。個人のレベルに合わせて受検することができるので、趣味で音楽を楽しんでいる人もチャレンジしやすいんですよ。

申込などの詳細は?

2023年春にスタートする、この新しい音楽検定・ピアノ音楽技能検定。第一回目「ピアノⅠ期」のスケジュールは以下の通りです。

  • 申込期間 : 202351日(月)~531日(水)
  • 実技試験期間 : 7月~10
  • 学科試験日 : 827日(日) 桐朋学園大学/仙川校舎(東京都)

専門家も大絶賛!

新たに始まるピアノ音楽技能検定に対しては、数々の音楽の専門家からもお墨付きの声が。

芸術に偏差値はないけれど、客観的に今の自分を色々な角度から眺めてみましょう!

(フェリス女学院大学音楽学部教授・黒川 浩)

 

今の自分の力を試す事ができる良い機会に。音楽をより深く理解することで実力アップにも繋がります。普段の勉強に活用できて自信が持てます。

(国立音楽大学/大学院教授・金子 恵)

 

バランスよく音楽の力を伸ばせる仕組みが用意されています。自分のペースで、確実にステップアップを目指してみてください。

(聖徳大学音楽学部准教授・菅野 雅紀)

まとめ

日本で才能ある音楽家を育てるため、そして幅広く音楽を愛好している人たちが、自分の音楽的な感性や能力、知識を評価してもらえる機会として始まったピアノ音楽技能検定。独自に設けた「絶対評価」の評価基準で、ひとりひとりの成長を見やすく、また今後の方向性を定めていくために、現在の実力を確かめることができます。学習の指針として、また子どもの音楽教育の目安、ピアノ 練習としても活用しやすい絶好の機会となりそうですね!

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