お子さんがいらっしゃる家庭では夏になると心配になるのがシラミ。
プールに行って帰って来たらどうも頭をかゆがる・・・なんて時は、シラミがついている可能性があります。
シラミというと戦前戦後なイメージですが、実は今でも普通に存在しています。
そして子供だけでなく、大人にもシラミが付いてしまうことも。
少し前に、ダウンタウンの松ちゃんが毛じらみにやられたことをネタにしていましたが、実際大人でもシラミの被害に遭ってしまうこともあるんです。
もしかして?の時に知っておくと便利なシラミについての知識をまとめてみました。
シラミとは
シラミは、昆虫綱咀顎目シラミ亜目 (Anoplura) に属する昆虫の総称で、全種が血液や体液を吸う寄生生物です。
人間に寄生するシラミは、ヒトジラミ(アタマジラミ Pediculus humanus humanus とコロモジラミ Pediculus humanus corporis の2亜種がある)とケジラミ Phthirus pubisの2種 で、全世界共通です。
ヒトがシラミに寄生された状態はシラミ症と呼ばれ、シラミ症自体が生命に関わることはありませんが、シラミの吸血は激しいかゆみを引き起こすため、駆除による治療が必要となります。
シラミの症状や原因は?
一言にシラミといっても、大まかに分けると「頭ジラミ」と「毛ジラミ」に分けられ、そのうち大人も子供も寄生されるのは「頭ジラミ」です。
これは、一般的に銭湯やプールなど外部からの感染が多く、他の人に寄生していたシラミやその卵をもらってきてしまうパターンが多いです。
お風呂の水やプールの水から直接だけでなく、感染者が使用したタオルやブラシからもうつってしまうことがあります。
「毛ジラミ」は、その感染経路が性交渉などによるものが多いため、大人のみが感染するシラミです。
「頭ジラミ」と「毛ジラミ」の症状は共に、激しいかゆみとなって現れます。
そしてよく見てみると、髪の毛や体毛の根元にシラミを肉眼で確認することができます。
「頭ジラミ」「毛ジラミ」ともに、1mm〜2mmの大きさがあるので、よく気をつけてみれば分かるのですが、動いていない時は毛根に近く毛穴と見間違ったり、動いていてもフケのように見えて、意識してみないと気がつかない場合もあります。
お子さんが頭をかきむしったりして痒がっている場合には、シラミの可能性も疑ってよく頭皮を観察してみましょう。
シラミの見分け方
まだ成虫になっていない卵の状態のシラミは、フケと見分けることがなかなか難しいので、シラミの卵とフケの違いをまとめてみました。
・透明〜白色→フケ
灰白色→シラミ
・指でつまむとすーっと毛先に向かって取れる→フケ
指でつまんで取ろうとしても取れない→シラミ
・シャンプーで取れる→フケ
シャンプーをしても取れない→シラミ (成虫はシャンプーで洗い流せますが、卵は流れないためにまたすぐに繁殖してしまいます)
・頭を痒がらない→フケ
頭を痒がる(特に夜中)→シラミ(シラミは体温が上がる夜中に特に動きが活発になり、動き回ったり頭皮から血を吸ったりするので、赤ちゃんや子供は痒がります)
シラミの予防・治療法は?
シラミは、感染源となる人との接触でうつってしまいますが、特に小さい子供の場合には頭をくっつけ合って遊んだり、プールに入ったりすることが多い為、完全に予防する方法は残念ながらありません。
大人の場合も同様に、相手がシラミに感染しているかどうかを確認する以外に避ける方法はありませんし、銭湯などでも感染することがあるので、完全に予防することは難しいです。
なるべく早期に発見して治療をするために、夏場お子さんの髪の毛を細かい目の櫛でとかしてあげることをお勧めします。
シラミ専用の櫛も販売されていますが、目が細ければ他の櫛でも代用できます。
これで成虫が見つかれば、すぐに対処することができます。
また、殺菌力のあるアロマオイルTea tree oilをシャンプーに数滴混ぜて髪を洗うと、卵は除去できなくても成虫を駆除することができるそうです。
プールなどでもらってきてしまった成虫が卵を産んで繁殖する前に駆除できるなら、シラミの繁殖を防ぐことができそうです。
シラミは一旦ついてしまうと、普通のシャンプーで洗浄しても卵が落ちきれず、きちんと駆除しないかぎりずっと居着いてしまいます。
成虫は細かい目の櫛で髪の毛をとかすことで駆除できますが、卵は薬局で購入できるアタマジラミ用の駆除剤を使って家庭で駆除するか、皮膚科の受診をお勧めします。
家庭用に市販されているものはパウダータイプと、液体でシャンプーのように使用するタイプがあります。
以上、
・そもそもシラミって何?
・シラミの症状や原因は?
・シラミの見分け方
・シラミの予防法や治療法などの対策は?
という内容でお送りしました。
家庭内での二次感染を防ぐためにも、早期発見・早期対処が重要です。
気になる季節にはお子さんの髪の毛をまめにチェックしてあげてくださいね。