恵方巻きの具材の決まりや由来・意味は?基本の具材7種類のレシピ
2月3日は節分の日。
その年の恵方(縁起のよいとされる方角)を向いて願い事を思い浮かべながら恵方巻きを食べ、1年の無病息災を祈る方も多いですよね。
最近ではスーパーやコンビにでもいろんな種類の恵方巻きが並ぶようになりました。
たくさん種類がありすぎて、一体どれを買ったらいいのか迷ってしまいます。
でも、そもそも「恵方巻きと言ったらこれ!」という基本の具材って何なんでしょう?
そこで今回は、恵方巻きの具材の決まりや由来・意味と、基本の具材7種類のレシピを紹介します!
恵方巻きとは?
節分の日に恵方(縁起の良いとされている方角)を向いて太巻きの巻き寿司を食べ、1年の無病息災や商売繁盛を願う恵方巻き。
もともと太巻きの巻き寿司であれば「この具を用いなくてはならない」という決まりはないそうです。
ただ、中に巻く具材の種類は、七福神の「7」に由来して7種類というのが基本とされています。
七福神に見立てた7種類の具を巻くことで、「福を巻く」とされています。
また、特に決まりはない恵方巻きの具材ですが、やはり縁起担ぎの意味のある具材を使うことが多いです。
縁起担ぎの定番としてよく使われる具材は、次の7つです。
恵方巻きの定番とされるこれら7つの具材の由来と意味を紹介しますね。
恵方巻きの具材1:しいたけ煮の由来と意味
しいたけは、その傘の形が陣笠(昔、戦場で下級の兵士が甲の代わりにかぶった笠)に似ていることから、防具=守ってくれるものという意味があります。
陣笠
また、古くから神様への供え物として珍重されており、元気・壮健への願いが込められています。
恵方巻きの具材2:うなぎの由来と意味
土用の丑の日に食べると体が丈夫になると言われているうなぎ。
滋養強壮に効果があるとして、古くから薬膳に使われている食材の一つです。
土用というのは夏のイメージがありますが、実は4つの季節の変わり目(立春・立夏・立秋・立冬)の前の18日間を指しています。
体調を崩しやすい季節の変わり目の期間(土用)の最終日である節分の日(立春の日の前日)にうなぎを食べ、スタミナをつけるというのは理にかなっていますね。
うなぎは古くから縁起の良い食べ物とされていて、関東では腹を切るのは「切腹」をイメージするため縁起が悪いと背開きにして調理することでさらに縁起が良いとされています。
また、関西では腹を切りますが、これは「腹を割って話して商売繁盛につながる」という意味で、こちらも縁起物とされています。
さらに「うなぎのぼり」の言葉にもあるように、出世や上昇のゲン担ぎの意味や、長い形状から「長生きできるように」という願いも込められています。
恵方巻きの具材3:かんぴょうの由来と意味
夕顔の実を薄く細く切って干してあるかんぴょう。
夕顔の実
食物繊維が豊富で体に良いとされ、古くは上層階級の人たちにだけ食されていたそうです。
細く長い形状から「長生きできるように」とのゲン担ぎや、具材を結んでとめる時によく使用されることから「縁結び」のご利益もあると言われています。
恵方巻きの具材4:エビの由来と意味
曲がった腰と、長い髭を持つ形から、古くから「長寿の象徴」とされているエビ。
脱皮を繰り返して成長することから「新しく生まれ変わり成長する」という意味もあります。
また、威勢がよいことから「力強さと生命力の象徴」ともされ、さらにオス・メスが一緒に暮らす生態から「夫婦円満の象徴」とも言われています。
色も紅白で縁起が良く、目がぴょんと飛び出ている形にちなんで、「めでたしめでたし」の語呂合わせにも使われるなどいろんな意味で縁起の良い食べ物とされています。
恵方巻きの具材5:伊達巻(だし巻・厚焼き卵)の由来と意味
黄色い色が、金を連想させることから、金運のゲン担ぎとしておせち料理やお祝いの席でもよく使われる卵焼き。
太巻きの具材の定番でもある卵焼きは彩りにもなりますし、やさしい甘みが酢飯とよく合いますよね。
恵方巻きの具材6:桜でんぶの由来と意味
鮮やかなピンク色が紅白のおめでたい雰囲気を出してくれる桜でんぶ。
鯛などの白身魚をほぐして調味し、煎りあげて着色してある桜でんぶは、色合いだけでなく原料の鯛も縁起物ということで「おめでたい」のゲン担ぎに使われています。
恵方巻きの具材7:きゅうりの由来と意味
伝説の生き物、カッパの好物として知られるきゅうり。
水の中で生息しているカッパは陸に上がると体が乾いてしまうため、それを防ぐためにきゅうりを体に巻いたと言われています。
そのカッパにちなんで、きゅうりだけを巻いた巻き寿司をかっぱ巻きと言うんですね。
カッパを祀っている水天宮は水と子供を守護すると言われていて、水に関係する仕事(漁業など)や安産・授子・子育てに信仰が厚いそうです。
恵方巻きにの具材として使われることの多い縁起物7つを紹介しましたが、恵方巻きの具材に「これでなくてはならない」という決まりはありません。
うなぎのかわりに穴子だったり、きゅうりのかわりにカイワレだったりしても、バチが当たるなんてことはありません。
あくまで由来と意味のご参考にしてみてくださいね。
恵方巻きの基本の具材7種類のレシピ
恵方巻きをご家庭で作ろうと思う場合、前項で紹介した7つの具材はいずれもスーパーなどで購入できると思います。
でも、せっかくだから具材の準備もしてみたいという方のために、基本の7つの食材のレシピを紹介します。
酢飯3合分で、太巻きが4本作れます。
酢飯は、米3合に対してすし酢120ml(米酢82ml.・塩18g・砂糖55g)です。
恵方巻きの具材1:しいたけ煮のレシピ
材料
作り方
1.生しいたけ(またはもどした干ししいたけ)は、石づきの部分を切り落として3mm厚にスライスする
2.材料をすべて小鍋に入れ、煮立ってきたら弱火で10分ほど煮る
3.火を止めてそのままさます
4.巻くときに余分な水分をキッチンペーパーなどで取り除く
かんぴょうも一緒に作る場合は、下処理をしてから一緒に煮てもOKです。
恵方巻きの具材2:うなぎのレシピ
うなぎの蒲焼きは、さすがに家庭で作るのは大変なので・・・、蒲焼きになっているのを買ってきましょう!
市販のうなぎの蒲焼きを軽く温めてから、うなぎのタレを塗り、縦にカットします。
恵方巻きの具材3:かんぴょうのレシピ
材料
かんぴょう:10グラム
塩:少々
水:適量
水:100㏄
砂糖:大さじ1
醤油:大さじ0.5
みりん:大さじ0.5
作り方
1.かんぴょうを水で戻し、塩で揉む
2.塩を軽く洗い流してから、沸かしたお湯(適量)でさっと茹で、ザルに開ける
3.鍋に水300ccと砂糖・醤油・みりん・もどしたかんぴょうを入れ、汁気が少なくなるまで煮る
4.そのまま冷ます
しいたけ煮も一緒に作る場合は、下処理をしてから一緒に煮てもOKです。
恵方巻きの具材4:エビのレシピ
材料
エビ:12尾
串:12本
料理酒:適量
作り方
1.エビは頭を取り、殻のまま背わたを取ってから串を刺してまっすぐにする
2.フライパンに串に刺したエビを並べ、軽く浸るくらいに酒を入れて、煮立ったら火を止めそのまま冷ます
3.殻をむき、残った背わたがあれば取り除く
まっすぐにして火を通すと、巻く時に巻きやすいです。
恵方巻きの具材5:厚焼き卵のレシピ
材料
卵:4個
砂糖:大さじ1
塩:少々
油:適量
作り方
1.材料をよく混ぜ合わせる
2.フライパン(または卵焼き器)を熱して油を引き、キッチンペーパーで軽く拭き取る(捨てない)
3.卵液を5分の1入れて、巻きながら端に寄せる
4.油を吹いたキッチンペーパーでその都度フライパンに油をなじませながら残りを4回に分けて焼く
5.冷めたら長細くカットする
恵方巻きの具材5:桜でんぶのレシピ
材料
タラ正味130g(酒大匙1・砂糖小匙1・塩少々)
鯛orタラ:2切(130gくらい)
砂糖:小さじ1
酒:大さじ1
塩:少々
食紅(赤):少々
水:少々
作り方
タラは皮をとって3つくらいに切り、耐熱容器に入れて塩とひたひたの水をいれてレンジで3分加熱。
熱いうちに汁を捨てザルに入れて水で洗い、手で割きながら血合いや骨を取り除きます。
水気を切ってからフライパンで酒と砂糖をいれて火にかけお玉で押しながら弱火で炒ります。
1.鯛またはタラは皮を取ってから耐熱容器に入れ、ひたひたの水と塩少々を入れてレンジで3分加熱する
2.熱いうちにザルにあけて水で洗い、血合いや骨を手で取り除く
3.よく水気を切る
4.フライパンに油を敷かず、ほぐした魚と調味料、食紅(少量の水で溶く)を入れてお玉の背で押してほぐしながら弱火で煎る
5.水分がなくなってふわふわになったら完成
恵方巻きの具材6:きゅうりのレシピ
きゅうりはヘタを取り。
縦に4等分します。
具が7種類と多いので、海苔にあまり酢飯を乗せすぎず、巻くときには思い切って一気に巻きましょう!
以上、
- 恵方巻きの具材の決まりや由来・意味は?
- 恵方巻きの基本の具材7種類のレシピ
の内容でお送りしました。
恵方巻きの由来や食べ方についても記事を書いていますので、よかったら読んでみてくださいね!
▶ 節分に恵方巻きを食べるのはなぜ?2017年の方角(方位)と食べ方は?
縁起の良い7つの具材の入った恵方巻きで、1年の無病息災や商売繁盛、叶うといいですね!
最後まで読んでいただきありがとうございました!