アパート経営は儲からない?利回りやローンは?騒音・苦情は?
適切な利回りで運営すれば安定した収入を得ることができるアパート経営。
アパート経営の実情として実質の利回りや、居住者や周辺住民からの騒音等による苦情や対応方法などについて調べてみました。
アパート経営は儲かる?儲からない?
アパート経営に興味がある人にとって、本当に儲かるのかどうかというのは永遠のテーマですね。
実際にはどうなんでしょうか?
アパートを建設するのに借り入れをする場合(ほとんどはそうですが)、「金利の上昇」と「家賃の下落」を考えておくことが大切だと言われています。
低金利状態の時に借り入れをしてアパートを建てても、その金利が借り入れ金の完済時まで続くとは限りません。
「金利がどのくらい上がるか」は誰にもわからないため長期的に予測することは不可能ですが、上がるものと見越して返済計画を立てなければならないようです。
また、時間の経過によって家賃も下げていく必要があります。
ですから、金利上昇・家賃の引き下げを考慮して段階的に利回りを計算をしなければならないということです。
利回りにはグロス利回り(表面利回り)とネット利回り(実質利回り)と2種類あるそうです。
グロス利回りとは家賃を投資金額で割ったものです。
ネット利回りとは投資金額に維持費や固定資産税を加えたものでもう少し詳しい利回りです。
数値として何パーセントが良いというものではなく、借り入れ金の返済金額や空室になる確率・割合等によっても様々なので、トータルの収支をいくらプラスにしたいかという部分に焦点を当てて考えることが大事だと言われています。
そうした利回りの計算をきっちり出来れば儲かるし、利回りの計算がいい加減だと儲からないことが多いそうです。
実際に儲かっている人と儲かっていない人を比較すると、儲かっていない人は利回り計算がきちんと出来ていないそうです。
また、利回りの計算は建設業者に任せるのではなく、自分で頑張って納得いくまで計算する必要があるようです。
建設業者は仕事が欲しいためどうしても甘めの計算をしがちということで、自分で出来る限り計算したものを会計士さんや税理士さんに見てもらってアドバイスをもらい修正するという方法が良いのではないでしょうか。
アパートローンや利回り計算はどうしたらいいの?
アパートを建設するにはお金が必要です。
そのお金をすべて借り入れで賄うのは避け、出来るだけ自己資金を多く用意したほうが良いようです。
借り入れをすると金利がかかります。
金利は借入金額に応じて所定のパーセンテージでかかってきます。
アパートローンは変動金利であることがほとんどなので、借り入れ当初の金利がそのままずっと続くことはありません。
また、低金利状態の時に借りた金利は時間の経過とともに上がっていくので、金利が上がると月の返済額が増えることを想定しておく必要がありますね。
アパートローンは事業性ローンの一種で、取り扱っている金融機関と取り扱っていない金融機関がありますので、どの銀行でも大丈夫というわけではありません。
事業計画の最初の段階でアパートローンを取り扱っている金融機関を複数調べると良いでしょう。
「アパートローン」「お住まいの地域(例:世田谷区)」等で検索すると出て来ます。
どのような銀行でも融資条件があり、土地から買おうとお考えの方の場合は一定の自己資金が必要となるケースが大半です。
また、土地の担保価値によっても融資額や融資の可否が変わってくるようです。
アパートは共同住宅ですので共用部分は大家が管理しなければなりません。
メンテナンス費としてかかってくるのは廊下の照明の取り替え、給排水配管の修理、外壁の塗り替え、エレベーターの修理(ある場合)などがあります。
メンテナンスは素早く対処することが大事で、後手後手に回ると収支計算が苦しくなるのに加えて入居者の満足度が極端に下がるため空室リスクに繋がるという危険があるそうです。
アパートの騒音や苦情はどうやって対処したらいい?
アパート経営は苦情との戦いと言っても過言ではないようです。
共同住宅に住んでいる方のアンケートでも騒音問題はストレスの大きな原因となっていることが分かります。
例えば居住者から「隣の話し声がうるさいので注意してください」と言われた場合には迅速に対処しなければすぐに引っ越してしまうというケースがあります。
大家さんにとってせっかく住んでもらったのにすぐに出て行かれてしまうのはとっても痛いことです。
手元に返済原資があれば多少の空室は許容できますが、新築当初は手持ち金が不足しがちですからなるべく長く住んでほしいですよね。
そのためには素早い対応が一番です。
出来る限りの対処をしてくれているという認識があればクレームを入れた側もある程度我慢してくれる傾向があるようです。
苦情の原因となっている居住者の方は最初の注意は言葉を選んで嫌な気分にさせない工夫が必要であるようです。
多くの場合、隣にうるさい思いをさせている意識がないそうですから、実は少し周りに音が響いているようだという事実を親切な言葉で伝えるべきだということです。
また、管理を委託している不動産屋さん等に対応を依頼することもできるようです。
最初の管理契約時にクレームについての相談をされると良いでしょう。
ところが実情は少し複雑で、管理業者の場合クリーム処理には段階があるとのことです。
まずは共用スペースに張り紙を貼る→効果が無ければ個別の対応
というふうに、効果が出にくい対応から始めるため満足度が低いことがあるそうです。
賃貸業の今後
アパート等の共同住宅に住んでいる方が考える本当に住みたい住宅形態は
一戸建て:79.1%
マンション:11.2%
どちらでも:9.7%
となっていて、潜在的な需要は一戸建てが一番高いのです。
その理由はやはりお隣や上下階の家の騒音や自分の部屋からの騒音を気にしてしまうというものが圧倒的に多いそうです。
つまりプライバシーが確保されるという理由から一戸建てに住みたいという希望が多いという事です。
日本は将来的に人口減少が進み続けるであろうと言われています。
そして潜在的な需要として一戸建てが圧倒的に多い中で、アパートの供給量は多くなっています。
そういう事実を考えると今後はより空室が多くなると考えられます。
今後のアパート経営は儲からないケースが増えていきそうな印象を受けました。
対策としてはこれから賃貸を始めようと考えている方は、戸建て賃貸というものを考慮すると良いかもしれません。
身体物件の中で一戸建て住宅はまだまだ少なく(2%程度)、新築戸建賃貸はそのうちの更に少ない割合だと言われています。
需要が多く供給が少ないという事実から、将来的に成長していく分野なのではないでしょうか。
以上、
・アパート経営は儲かる?儲からない?
・アパートローンや利回りは?
・騒音や苦情はどう対応するの?
の内容でお送りしました。
この記事が参考になりましたら幸いです。