冬の時期に花を咲かせる「クリスマスローズ」。
クリスマスの時期に花を咲かせる「ニゲル」という品種をはじめ、いろんな種類があります。
クリスマスプレゼントとしても人気のあるクリスマスローズ、可憐な名前と見た目とは違って意外と丈夫で育てやすいのだそうです。
ということで、今回はクリスマスローズの花言葉や育て方についてまとめてみました!
- クリスマスローズの花言葉は?
- クリスマスローズの育て方
- クリスマスローズの植え替え時期
- クリスマスローズの株分け方法
クリスマスローズの花言葉は?
その名前の由来となった、クリスマス時期にバラに似た花を咲かせる「ニゲル」という種類をはじめ、花の少ない冬の時期に花を咲かせてくれるクリスマスローズ。
クリスマスプレゼントとしてはもちろん、冬の時期のプレゼントにはぴったりです。
でも、贈り物として誰かにあげる場合に気になるのが花言葉ですよね。
もともと花言葉というのはヨーロッパが発祥で、古代ヨーロッパ(ギリシャやローマなど)に伝わる神話や伝説をもとにつけられたものが多いそうです。
中世のヨーロッパでは、騎士が戦場に行くときに村に残した恋人に花を送ることで、花に気持ちを託したとも言われています。
花によってはけっこうネガティブな花言葉を持つものもありますから、贈る前に花言葉をチェックするのは大切です。
クリスマスローズにも、古くからいくつかの花言葉がつけられています。
クリスマスローズは、もともとクリスマス時期にバラに似た花を咲かせるヘレボルス・ニゲル (Helleborus niger) という品種につけられた名前でした。
日本では、2〜3月に花をつけるヘレボルス・オリエンタリス (Helleborus orientalis)などの品種も、クリスマスローズとして販売されています。
このヘレボルス(Helleborus)というのは、ギリシア語の「helein(殺す)」と「bora(食べもの)」が語源となっていて、根に毒を持つことからこの名前が付けられました。
古くから有毒な植物として知られていただけでなく、精神病の薬としても使われていたヘレボルス属の植物。
その中でもクリスマスローズの元となったヘレボルス・ニゲル (Helleborus niger)は、「黒」を表す「niger」が名前についていて、英語ではブラックヘレボルスとも言われます。
白い花をつけるのに、どうして「黒」という名前がついているかというと、もともとは黒魔術に由来するからなんだそうです。
黒魔術で、毒を食べてしまった動物の耳に穴を開けて、そこにクリスマスローズの根を切ったものを差し込むと、24時間以内に回復すると言われていたのだとか。
このように、精神疾患や中毒症状に有効とされていた植物ということが、「いたわり」「私の不安を取り除いて」「慰め」などの花言葉の由来とされています。
また、フランスでは中世以降、クリスマスローズは純粋さの象徴としてクリスマスのキリスト降誕の模型に飾られることがあります。
これは、クリスマスローズの伝説に由来しています。
イエス・キリストが産まれた夜のこと。
羊飼いの少女マデロンが羊の世話をしていると、イエス・キリストの誕生を祝うための贈り物を持った東方の三博士が通りかかりました。
自分も何か贈り物がしたいのに、貧しいマデロンには何も贈れるものがありません。
悲しくなったマデロンは泣き出してしまいました。
するとそれを見ていた天使が、不思議な力でマデロンの涙を白いバラのような花びらの花に変えたのです。
喜んだマデロンはその花をイエス・キリストに贈り、この花はクリスマスローズと名付けられました。
こんな素敵な伝説を持つクリスマスローズ。
クリスマスの夜にイエス・キリストに贈られた花ということなので、やっぱりクリスマスプレゼントにもぴったりですね。
クリスマスローズの育て方
クリスマスローズは種から育てられないことはありませんが、細かい管理が必要になりますので初心者はポットに入った鉢植えを買うことをオススメします。
一般的なクリスマスローズの育て方を、以下の項目について説明します。
1、クリスマスローズの植え付けについて
2、クリスマスローズの土について
3、クリスマスローズの肥料について
4、クリスマスローズの水やりについて
1、クリスマスローズの植え付けについて
クリスマスローズは、夏の暑い時期には休眠状態となり、根は活動を休止して呼吸しているだけの状態になります。
そのため、植え付けは真冬の時期を避けた10~12月と、3月ごろが適した時期とされています。
また、直射日光の当たる場所で植え替えをするとクリスマスローズの根が乾いてしまうので、必ず日陰もしくは天気の悪い日に植え替えをしましょう。
ポットで買ってきた苗の植え付け方法を、鉢植えの場合と地植え(庭植え)の場合それぞれについて説明します。
クリスマスローズの鉢植え方法
クリスマスローズは根を深く張るため、6号以上のサイズの深鉢を選びます。
鉢植えの手順は以下のようになっています。
2、植え替え前日に、植え替える方の土をバケツなどに移して、水で湿らせておきます(手で握って開いたときに自然にほぐれるくらい)。
3、鉢の底に2〜3cm土を敷いて、ポットから出したクリスマスローズの根はほぐさずに置きます。
4、苗の周囲に新しい用土を鉢のふちの上から2〜3cmくらいまで入れ、軽く鉢を叩いて土を安定させます。
5、鉢は日陰に置きます。
根腐れを防ぐために水はけを良くする必要があるので、鉢は直接地面に置かないようにしましょう。
6、植え替え用の土は湿らせてあるので、植え替え当日には水をやらず、翌日の朝に鉢の底の穴から水がしたたるくらいの水をあげます。
7、植え替えてから数日間日陰に置き、その後は日の当たる場所に移します。
8、10月から4月ごろまでは日当たりのよい場所で、5月から9月ごろの暑い時期は明るい半日陰に置きます。
9、根腐れを防ぐため、梅雨の時期や長雨の時には水がかかりっぱなしにならないように管理します。
クリスマスローズの地植え(庭植え)方法
クリスマスローズを地植え(庭植え)する場合には、次のような場所を選んで植えましょう。
場所が決まったら、以下の手順で植え付けます。
2、クリスマスローズの根はほぐさずに、穴に置くようにします。
3、株と株の間は30cmくらいずつ開けて植えます。
2、クリスマスローズの土について
クリスマスローズを植える鉢に用意する土は、自分で配合するか、市販の「クリスマスローズの土」を使用します。
自分で土を配合する場合の配合は、以下のようになっています。
3、クリスマスローズの肥料について
植え替えてから1週間くらいして、新しい根が出始めた頃から、肥料をあげます。
肥料は、市販されている液体状の肥料(ハイポネックス・花工場など)・固形肥料(緩効性化成肥料・IB化成肥料・エードボールなど)のどちらを使ってもかまいません。
鉢植えに肥料をあげる時は、なるべく鉢の外側に置くようにします(植物は鉢の外側に向かって伸びようとするため)。
また、夏のクリスマスローズが休眠状態の間は肥料をあげてはいけません。
肥料をあげるのは9~4月の活動期に、庭植えの場合は1回、鉢植えの場合は数回に分けてあげます。
以下のようなパターンが一般的な肥料の使い方です。
4、クリスマスローズの水やりについて
土の表面が乾いたら、水をあげます。
夏の休眠期には水のやりすぎによる根腐れを起こしやすいので注意が必要です。
また、梅雨の時期にも水がかかりすぎにならないように、鉢植えの場合には鉢を移動するなどしてあげましょう。
クリスマスローズの植え替え時期
クリスマスローズの鉢植え栽培で重要なのが、植え替えです。
毎年1回、ひと回り大きいサイズの鉢に植え替えてあげます。
だったら最初から大きい鉢に植えればいいかというと、そういうわけではなく、年に1度2〜3cm直径が大きいもの(鉢のサイズが2号ほど大きいもの)に徐々に変えていくことが重要なのだそうです。
これは、単に鉢の大きさを変えるというだけでなく、根腐れや根づまりを防ぐという意味もあるからです。
植え替えの時期は、11月末頃までか、春になって気温が暖かくなる2月から3月頃です。
2月〜3月ごろになると新しい葉が出てくるので、それを目安に一回り大きい鉢に植え替えるようにすると分かりやすいと思います。
植え替えの手順は、前の項で紹介した「クリスマスローズの鉢植え方法」の手順と同じです。
注意点としては、根をほぐさないことです。
根をほぐしたり、水で洗ったりしては絶対にいけません。
ただ、黒くなっている根があるときは、腐っている根なので、切ってあげます。
クリスマスローズの株分け方法
丹精込めて育てたクリスマスローズが大きくなって、株分けできるようになったら嬉しいですよね。
鉢植えの場合と、地植え(庭植え)の場合の株分け時期の目安は以下のようになっています。
株分けする手順は以下のようになっています。
2、分けられそうなところで、ハサミやナイフで切ります(それぞれの株に大きな葉が残るように)。
3、それぞれを新しい鉢に植え直すか、庭に30cm以上の間隔を開けて植え直します。
4、1ヶ月ほどしたら肥料をあげます。
以上、
- クリスマスローズの花言葉は?
- クリスマスローズの育て方
- クリスマスローズの植え替え時期
- クリスマスローズの株分け方法
の内容でおおくりしました。
冬でも可憐な花を咲かせて目を楽しませてくれるクリスマスローズ。
長く育てて株分けできるようになるのも楽しみですよね。
毎年のクリスマス時期の楽しみに、ぜひ育ててみてください!