子供にとってクリスマスの夜の楽しみといえば、サンタさんが来てプレゼントを置いていってくれることですよね。
絵本や海外の映画などで「靴下を置いておけばそこにサンタさんがプレゼントを入れてくれる」というイメージを持っている子供も多いと思います。
最近ではクリスマス用に大きな靴下をかたどった袋のようなものも売られていますが、わたしが子供の頃にはあまり一般的ではなかったので、「靴下がないからサンタさんからプレゼントが来ないんじゃないか・・・?」と不安になったものでした。
でもそもそもどうして靴下なのか?
サンタさんがプレゼントを靴下に入れる意味は何?
クリスマスの靴下の正しい置き場所はどこ?
そんな疑問について調べてみました。
早速見ていきましょう。
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クリスマスの靴下の由来
クリスマスの夜、靴下を置いておくとそこにサンタクロースがプレゼントを入れてくれる・・・。
今となっては世界中の子供たちが夢見るクリスマスの夜の情景ですが、実はもともとクリスマスとサンタクロースは関係がないって知っていましたか?
クリスマスというのは、北欧で祝われていた冬至のお祝いと、キリスト教のイエスキリスト降誕を祝うお祝いが融合してできたものですが、サンタクロースの発祥は全く別のお話なんです。
サンタクロースのモデルとされるミュラ(ミラ)のニコラオス(=聖ニコラオス/Nicolas de Myre・Saint Nicolas)の伝説を紹介しますね。
聖ニコラオスの伝説
ニコラオスは、270年にアナトリア半島(トルコのアジア部分)で裕福な家庭に生まれました。
両親はペストでニコラオスが8歳のときに亡くなり、以来、ミュラ(アナトリア半島にあった古代都市)でキリスト教の司祭をしていた叔父に育てられたニコラオス。
ニコラオスが30歳になった頃に育ての親である叔父が亡くなり、ニコラオスも叔父の跡を継いでミュラでキリスト教の司祭として努めることになりました。
両親が残した財産を世の人困っている人のために使うことにしたニコラオスは、毎年決まった日に貧しい人にお金をあげたり、子供にプレゼントを送ったりすることにしました。
奥ゆかしいニコラオスが人助けをするのは決まって人々が寝静まった夜中と決まっていて、毎年12月5日から6日にかけての夜中に、寝ている子供が起きないようそっとプレゼントを置いていったりしていたのです。
ニコラオスの近所に、ある男が3人の美しい娘と住んでいました。
3人の娘の母は亡くなっていて、男手一つで3人の娘を育てていたのですが、生活に追われる日々で美しい娘たちをまともに結婚させてあげることができずにいました。
そしてついに、生活のために娘たちを身売りに出さなくてはならなくなってしまいます。
その話を聞いたニコラオスは、それまでの年に1度の人助けに加え、この3人の娘たちを助けることを決意しました。
ある晩、皆が寝静まってからニコラオスはそっと窓に近づき、窓から金貨が入った小袋を暖炉に干してあった娘の靴下の中に投げ入れました。
朝起きて金貨を見つけた男は、神からの助けだと大喜びして、一番上の娘をお嫁に出してやりました。
すると数日後、また洗濯物の中から金貨が見つかりました。
再び大喜びした男でしたが、「これはきっと誰かが窓から投げ入れたに違いない」と考え、一体誰がこんなことをしてくれるのかを知ってお礼を言いたいと思うようになります。
そしてまた数日後、三たび男の家に現れたニコラオスは、それまでの2倍の量の金貨が入った袋を窓から投げ入れました。
すると袋が落ち、金貨が袋の中で音を立ててしまいます。
その音で男は目覚め、ニコラオスの後を走って追いかけました。
「待ってください!顔を見せてください!」
と叫びながら全速力で追いかけた男は、金貨を投げ入れてくれていたのがニコラオスだと分かり、その場でひれ伏して足に口づけをし、お礼を言ったということです。
この、ニコラオスと3人の娘を持つ男との間の伝説が、今のサンタクロースの起源だと言われています。
そして、ニコラオスが金貨の袋を投げ込んだ靴下が、今のクリスマスの靴下の由来なんですね。
のちに大主教にまでなるニコラウスは345年に亡くなるまで(享年75歳)、人々を飢饉から救ったり、無実の罪で捕まった人を助けたりと多くの人を救い、数々の奇跡を起こしました。
「無実の罪に苦しむ人」の守護聖人としてや、数多くの奇蹟を行った奇蹟者として、聖人の概念を持つ全ての教派で、聖人として崇敬されています。
その聖遺物(不朽体)は1087年にイタリアのミュラからバリに移され、今も不朽体移動日の5月9日と、ニコラオスが人々にプレゼントを配っていたとされる12月6日は、聖人記念日としてヨーロッパをはじめ世界各国で祝福されています。
クリスマスの靴下には、こんなに神聖な由来があったんですね。
クリスマスの靴下にプレゼントを入れる意味
クリスマスの靴下は聖ニコラウスが投げ入れた金貨が干してあった靴下に入ったことが由来なことが分かりました。
そのことから、現在もプレゼントを靴下に入れるようになりましたが、ニコラウスが3度目に金貨を投げ入れたとき、袋が落ちて音がしてしまいますよね。
そのせいで、家人が目を覚まして、身分を明かさなくてはならなくなってしまいました。
そう考えると、クリスマスにプレゼントを入れてもらうための靴下を用意するのは、こっそり夜中にやってきたサンタクロースが音を立てずにプレゼントを置いていくことができるようにとも考えられますね。
また、ニコラウスが男と3人の娘に金貨をあげた際、すべての金貨を一気にあげたのではなく、それぞれの娘がそれぞれ幸せになれるよう3回に分けて靴下に入れ、渡しました。
このことから、家族に子供が複数いる場合には、靴下にそれぞれの名前を書いたり刺繍をして、プレゼントが混ざらないようにするという意味もあるんですね。
クリスマスの靴下の正しい置き場所
クリスマスの靴下の正しい置き場所・・・、それはずばり暖炉の上(前)です!
クリスマスの起源となったニコラウスの伝説でも、金貨は「暖炉に干してあった洗濯物の中」に入りました。
・・・とはいっても、日本の普通の家庭には暖炉なんてないですよね。
というわけで、伝統的には暖炉の上(前)が正しいですが、暖炉がなければデコレーションも兼ねて他の場所に吊り下げるのもOKです。
ということで、暖炉以外の場所に靴下を飾るバリエーションを5箇所ご紹介します。
- ドア
- 壁
- 窓ぎわ
- クリスマスツリー
- ベッドサイド
クリスマスの靴下:ドアに吊り下げる場合
寝室のドアや、玄関ドアにデコレーションも兼ねて吊り下げるバリエーションです。
クリスマスの靴下:壁に吊り下げる場合
ウォールシールや、木の枝・リースなどで一緒にデコレーションするとオシャレです。
クリスマスの靴下:窓際に吊り下げる場合
もともと由来になっている「干している洗濯物」のイメージも維持しつつ、サンタクロースが来たときに入れやすそうですね。
クリスマスの靴下:クリスマスツリーに吊り下げる場合
大き目のクリスマスツリーがある場合限定ですが、ツリーのデコレーションも兼ねて手作りするのもいいですね。
クリスマスの靴下:ベッドサイドにに吊り下げたり置く場合
クリスマスの朝、目が覚めて「わっプレゼント来てる!」って思えるのはやっぱりベッドサイドですね。
枕元だと靴下自体が気になってなかなか眠れなかったり、握りしめて寝られてしまうと困るので、ベッドサイドに吊り下げたり、横に置いた椅子に乗せたりするのがオススメです。
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以上、今回は
- クリスマスの靴下の由来
- クリスマスの靴下にプレゼントを入れる意味
- クリスマスの靴下の正しい置き場所
という内容でお送りしました。
クリスマスの靴下を用意して、楽しいクリスマス気分を盛り上げてみてくださいね!