お歳暮の意味や由来!鮭を贈る本来の意味は?お返しは必要?
年末になるとお歳暮を贈ったり頂いたりすることがありますよね。
鮭やぶり等の魚介類を頂いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
そもそもお歳暮ってどんな意味があるんでしょうか。
また、頂いたお歳暮に対してのお返しってした方がいいんでしょうか。
何かと曖昧なことが多いお歳暮。
今回はお歳暮の意味や由来、鮭を贈る本来の意味、お歳暮のお返しは必要なのかということ関して解説していきます。
お歳暮の意味や由来、鮭を贈る本来の意味について見ていきましょう。
お歳暮の意味や由来
お歳暮という言葉は元々「歳(年)の暮れ」すなわち「年末」という意味です。
江戸時代に御霊祭(みたままつり)という正月に神様にご先祖様を迎えるための行事がありました。
それに伴い結婚してお嫁に行った方や分家の方が、御霊祭のためのお供え物を本家に届ける風習があったんです。
明治以降、御霊祭が廃れていく傾向の中、お世話になった人に贈り物を届ける習慣へと変わっていきました。
贈り物を持ってお世話になった人の家を周ることを歳暮周りと呼んでいたことから、贈り物のことをお歳暮というようになったと言われています。
お歳暮と同じようにお盆の時期にも感謝の気持ちを贈るお中元がありますよね。
<江戸時代の商売との関わり>
江戸時代の商売の仕入れは半年間程度まとめて後で払うのが基本でした。
年2回お盆前と年末が請求月だったことから、お盆前と年末には支払いと共に日頃の感謝の気持ちを込めて仕入先に贈り物を持参していました。
長屋の家賃なども同じタイミングだったため、賃借人(家を借りている人)は大家さんに贈り物をしていたんです。
こうした背景があり、商売人ではない一般の人も、お世話になっている方に日頃の感謝を贈り物として届けるという今のお歳暮・お中元の習慣へと変化していったということです。
お歳暮で鮭を贈る本来の意味
ネット通販などでも目にすることがありますが、お歳暮ギフトで鮭を贈ることがあります。
鮭のそぼろや缶詰などの加工品や新巻鮭を丸ごと一本頂いたことがあるという方も多いと思います。
なぜ鮭を贈るのかというと、ルーツは江戸時代の「御霊祭(みたままつり)に遡ります。
年越しに先祖を迎える御霊祭では塩鮭やするめ、数の子、塩ぶりなどの魚介類をお供えしていました。
それらの供物を年末に分家の人やお嫁に出た人が本家に持ち寄っていたのです。
鮭やブリなどの出世魚は縁起物で、塩漬けされたものは長持ちすることからポピュラーな供物だったようです。
鮭は「割け」を連想するため縁起が悪いため、ある時わらで巻いた新巻鮭が登場しました。
お供え物は家族みんなでありがたく食べるのが一般的です。
現在でもお正月に食べる食品を贈ることが多いですよね。
クール便などの発達で昔では考えられなかったような生鮮食品も送れますから、昔と比べて格段にバラエティが豊富になっていますから、昔の人が見たら驚くでしょうね。
お歳暮のお返しは必要?
お歳暮のお返しについて見ていきましょう。
少し前までは、お歳暮とはお世話になった方への感謝の気持ちとうのが本来の意味なのでお返しは必要ないという見方が一般的でした。
しかし現在は「お世話になっている」という事の意味が多様化しています。
けっこう対等な立場の同僚とか友人関係でもお歳暮を贈ることもありますよね。
ですから贈り元との関係性によってお返しをする場合としなくて良い場合と分けたほうが良いですね。
お歳暮のお返しが必要ない場合
お歳暮のお返しが必要ない場合は以下のケースです。
- 取引先会社から会社へ贈られてきたお歳暮
- 明らかに立場の違う部下から上司へのお歳暮
- 仲人した夫婦からのお歳暮
これらのケースはお返しは必要ないと考えて良いです。
ただ、お礼状は速やかに出すことは忘れないようにしましょう。
親しい間柄であれば電話やメールでのお礼でOKです。
お歳暮のお返しをした方が良い場合
お歳暮のお返しをした方が良い場合は以下のケースです。
- 会社の同僚からのお歳暮
- 子供の友達(チームメイト等)の親からのお歳暮
- 友人・知人からのお歳暮
以上は立場が自分と近いケースです。
お世話になっている度合いが低いとも言えます。
こういった場合は個別の関係性にもよりますが、贈ってもらったものと同程度の金額のものをお礼状とともに贈るのが良いですね。
今後は贈らないで欲しい思う場合はお礼状に「今後はこのようなお気遣いはなさらないように」という言葉を添えると良いでしょう。
以上、今回はお歳暮の意味や由来、鮭を贈る本来の意味、お歳暮のお返しは必要なのかということ関してお送り致しました。
これまでは何だかよくわからないまま贈ったり頂いてきたお歳暮。
今年のお歳暮は本来の意味や由来を噛み締めながら感謝の気持ちで贈ってみたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。