一級建築士製図試験エスキス手順!スピードアップのコツも!

一級建築士製図試験エスキス手順!スピードアップのコツも!

フランクロイドライトのエスキス画像

一級建築士設計製図試験は、学科試験を突破した精鋭達が6時間半で2000平方メートル程度の建物の設計図と計画の要点を完成させる過酷な試験です。

2017年の課題は「小規模なリゾートホテル」と発表されました。

今回は一級建築士製図試験のエスキスの手順とスピードアップのコツについてお送り致します。

一級建築士製図試験のエスキス手順

archi12

エスキスとは美術用語で、作品を作る準備段階で構図を描いてみることです。

「スケッチ」とか「スタディ」とも言いますよね。

一級建築士の製図試験では受験生それぞれのエスキス手順があるようです。

しかし、基本となる一連の手順を覚えておく必要があります。

それをアレンジして独自のエスキス手順を作るのです。

エスキスの基本手順

ここでは基本となる手順を紹介します。

この手順をマスターすれば、そのまま本番でも使えるはずです。

1.エスキス用紙を半分に折ってA3サイズにする

本番ではA3の問題用紙とA2のエスキス用紙、A2の製図用紙、A3の記述答案用紙が配られます。

答案用紙を読んでからエスキス用紙に情報をまとめていくのですが、A2サイズは大きすぎて扱いにくいので、使い慣れたA3用紙の大きさにするのです。

2.問題用紙を熟読する

問題は熟読しなければダメです。

急いで読まければならないんですが、慌てて読み飛ばしては元も子もありません。

通常20分で読みます。

しかし、本番はどうしても焦ってしまいますので、いつもよりゆっくり読むつもりで読みましょう。

25分くらいかけても大丈夫です。

3.蛍光ペンでマーキングする

問題文を読みながら3色に色分けしながらマーキングします。

例えば、

設けなければならないものを黄色

動線の指定は青

数値はピンク

といった感じに色分けします。

ここで大事なことは、マーキングしすぎないことです。

塗りすぎるとどれが重要なのか分からなくなってしまいますから。

4.アプローチを検討する

各部門をを自分で設定し、どの位置から敷地内に入るかをとりあえず決めます。

後で変更するかもしれませんが、構いません。

5.最大面積の算出

通路と駐車場を考慮して計画可能な最大面積を計算します。

具体的には、

まず敷地境界線から通路と免震の水平変異を考慮して3m開けます。

そのあと、駐車場や駐輪場の寸法や場合によっては車寄せのスペースを確保します。

外部に必要なものをすべてとりあえず配置して、建物を計画できる最大の面積をだします。

6.1階・2階・3階の振り分けと適宜面積の想定

2012年の試験あたりから面積の指定があまりされなくなりました。

「適宜」です。

これは数値をある程度知っておく必要がありますが、数値を覚えるのはそんなに大変ではありませんので安心してください。

困ったら2平米/人で何とかなりますが、できるだけ細かく覚えましょう。

7.延べ面積の計算

グリッドが決まると延べ面積を計算できます。

変更があるかもしれませんが、ここで一度計算をしてみます。

8.ゾーニング

エスキス用紙の方眼一コマを1グリッドとしてゾーニングを行います。

小さいのでいくつも簡単につくれますから便利ですよ。

7mか6mかなど細かいことは気にせずゾーニングします。

玄関・コア・部門程度にゾーニングします。

それぞれのゾーンがコマ数的に大丈夫なら次に進んでしまっていいと思います。

ここがエスキスが早い人と遅い人の違いが出る部分です。

9.1/400エスキス図を描く

ゾーニングがOKなら1/400エスキスを描きます。

ここではある程度細かく描き込んでいきます。

断面図も描きましょう。

単線で簡単に、1分で描けるくらいのクオリティで構いません。

GL・FL・階高・軒高・最高の高さの寸法は暗記しておきます。

何度も課題をやるうちに高さ寸法はいつも同じになると気づきますよね。

天井高も同様に暗記してしまいましょう。

10.チェック

チェック項目を自分で考えて暗記します。

暗記した呪文を元に素早くチェックできるようにしましょう。

チェック項目の例を載せますので、暗記してしまうと楽になりますよ。

寸駐外

欠階面特

段二防構耐

S排EV

便バ開名出吹屋根地切合

範断位置

GFL建軒階天

CGBWS

テーブルいす庇

煙突

何度も読んで、この順番で覚えてください。

これは頭文字を並べただけですが、見ればなんとなく分かるんじゃないでしょうか?

まったく理解出来ないという方はスルーしてください。

どうしてもこれの意味が分からないという方はコメントいただければお答えできると思います。

コレを覚えておくと、チェック時間が数分しか取れなかった場合、圧倒的に有利です。

問題用紙を一々見てチェックしていられないような切迫した状況では、暗記した項目でチェックするんです。

チェック後に面積表をしっかり作ってエスキス完了です。

エスキス基本手順のまとめ

上記手順をまとめました。

 

  • エスキス用紙を半分に折ってA3サイズにする
  • 問題用紙を熟読する
  • 蛍光ペンでマーキングする
  • アプローチを検討する
  • 最大面積の算出
  • 1階・2階3階の振り分けと適宜面積の想定
  • 延べ面積の計算
  • ゾーニング
  • 1/400エスキス図を描く
  • チェック

一級建築士製図試験エスキスのスピードアップのコツ

これはちょっと裏技的です。

あんまり推奨しませんが、どうしても格段に早くしなければならない方のために紹介します。

前項の「8.ゾーニング」が出来たら、即座に製図用紙に柱を全部描いてしまいます。

製図用紙上で1/200エスキスをする感じです。

グリッドとゾーニングが決まれば即座に柱を描けます。

柱を描いた状態で単線で薄く壁の線を描きます。

1/400でやるよりもエスキスしやすいと感じると思います。

そのまま清書に移ることが出来ますが、その前に記述を終わらせましょう。

それは一級建築士製図試験のセオリーみたいなものです。

必ず

(1)エスキス
(2)記述
(3)製図

の順番で行います。

一級建築士製図試験エスキス・スピードアップの注意点!

基本的にはグリッドとゾーニングが決まれば柱を描くことが出来ますが、
面積違反等が見つかったりしてグリッド変更しなければならない場合
配置変更しないと駐車場や車寄せが収まらない場合
などのようなトラブルが起こると、柱を一度全部消してやり直す事になります。

くれぐれも前半の手順

4.アプローチを検討する

5.最大面積の算出

を慎重に行って、やり直しがないようにしましょう。

参考記事を作りましたので、参考にしてみてください。

一級建築士試験の難易度は?問題や日程は?製図の独学は可能?

一級建築士試験の記述(計画の要点)対策!構造・設備のコツ

一級建築士製図試験作図スピードアップ方法(1)補助線と柱

一級建築士製図試験作図スピードアップ方法(2)壁と開口部

一級建築士2015設計製図試験課題対策!設備や構造のコツは?

一級建築士2015製図試験で合格するエスキス手順!時間配分も
 


 
以上、今回は一級建築士製図試験のエスキスの手順とスピードアップのコツについてお送り致しました。

今年一級建築士製図試験を受ける方も、何度か受けていて中々エスキスのスピードがあがらないという方も、一度この手順でエスキスしてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

2 件のコメント

  • Ihara より:

    お世話になります。

    エスキスのチェック項目が分かりませんので御教示願います。

    寸駐外 :寸法・駐車場・外部要求物?
    欠階面特 :階・面積の欠落?
    段二防構耐 :
    S排EV :階段・排煙・エレベ-タ-?
    便バ開名出吹屋根地接合:便所・バルコニ-・名称・出入り口・吹き抜け・屋根・地節合が不明
                
    範断位置:範囲及び断面位置?
    GFL建軒階天:GL・FL・建物高さ・軒高さ・階高・天井高?
    CGBWS:さっぱり分かりません。
    テーブルいす庇:そのまま?
    煙突:そのまま?

    以上、宜しくお願い申し上げます

    • Nook より:

      Ihara 様

      ご質問ありがとうございます!

      ほとんどIhara様の見解で正しいと思いますが、一部不明な部分もありますので、一通り解説させていただきますね。

      その前に、一つ訂正させてください!
      「便バ開名出吹屋根地接合」の「接」は「切」の誤りです。
      申し訳ありません!

      =主要寸法の表記
      =駐車場・駐輪場の台数
      =外部施設(広場、植え込み、ゴミ置き場、キュービクルなど)

      =要求室などの欠落
      =階違反
      =面積違反
      =特記事項の違反

      =階段の欠落・位置の不整合
      =二方向避難の確保
      =防火区画(階段の防火戸、吹き抜けの防火シャッター)
      =構造違反(指定がある場合)
      =耐力壁(必要な場合)

      S=シャフト(DS・PS・EPS)
      =排煙(脱衣室の窓、機械排煙など)
      EV=エレベーターの大きさ、台数

      便=便所・更衣室等
      =バリアフリー配慮(段差解消、廊下幅など)
      =開口部の表現
      =室名・施設名・面積の表記
      =出入り口の表記
      =吹き抜けの表記・不整合はないか
      屋根=屋根形状(切妻・陸屋根)
      =地下部分(平面図の破線、断面図)の表記
      =切断位置・方向の表記
      =不整合(図面相互・図面と記述の不整合)

      =面積が要求範囲内かどうか
      断位置=断面の切断位置不整合はないか

      GFL=GL・FLの表記(断面図)
      =建築物高さ(断面図)
      =軒の高さ(断面図)
      =階高(断面図)
      =天井高(断面図・平面図に指定がある場合)

      C=柱(Column)
      G=大梁(Girder)
      B=小梁(beam)
      W=壁(wall)
      S=スラブ(slab)
      ※伏せ図が出た場合

      テーブル=テーブル
      いす=いす
      =下階の屋根・庇(平面図)、断面図の庇

      煙突=ボイラー室の煙突(平面図・伏図)

      以上となります。

      また不明なところがありましたら、コメントいただければと思います。

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